「夏になるとルーバー窓の近くがモワッとして暑い」「エアコンを強めても室温が下がらない」とお悩みではありませんか?通気性の良さが魅力のルーバー窓ですが、構造上、隙間から熱気が入りやすく断熱性能が低いという弱点があります。
本記事では、ルーバー窓が暑い原因を詳しく解説した上で、100円ショップのアイテムやホームセンターの材料でできるDIY対策から、劇的に環境を変えるリフォームまで、状況に合わせた解決策を紹介します。
ルーバー窓が暑い原因を把握して適切な対策を検討しよう

ルーバー窓は複数のガラス板をブラインドのように並べた形状をしており、通気性に優れる反面、暑さには極めて弱い構造です。夏場に室内温度が上昇する主な要因は、ガラスの隙間から入り込む熱気と、素材そのものの断熱不足にあります。
住宅の快適性を守るためには、まずなぜ熱が入り込むのかというメカニズムを理解し、現在の窓の状態を客観的に把握することが重要です。
ガラス枚数が多く隙間から熱気が侵入しやすい構造
ルーバー窓は1枚の窓枠に対して10枚前後の細長いガラス板を重ね合わせて構成されています。ハンドルを回して開閉する仕組み上、閉め切った状態でもガラスとガラスが重なる部分には1mmから2mm程度のわずかな隙間が生じます。
この隙間が家全体の気密性を損なう原因となり、外気温が35度を超える猛暑日には、ドライヤーの熱風のような熱気が絶えず室内に流れ込みます。一般的な引き違い窓に比べて隙間の合計面積が広いため、エアコンを稼働させても冷気が逃げやすく、効率が悪化する傾向にあります。
単板ガラスの使用が多く断熱性能が著しく低い
多くのルーバー窓には、厚さ3mmから6mm程度の単板ガラスが採用されています。単板ガラスは熱貫流率が高く、外の熱を室内に伝えやすい性質を持っています。
夏の強い日差しを浴びたガラス自体の温度は50度以上に達することもあり、その熱が放射熱として屋内の壁や床を温めます。複層ガラスのような空気層を持たないため、屋外と屋内の熱移動を遮断する能力が物理的に不足しているのが現状です。
この断熱性の低さが、窓際に行くだけでモワッとした熱気を感じる大きな要因となっています。
網戸越しに直射日光が室内へ入り込みやすい
ルーバー窓は通常、窓のすぐ外側に網戸が固定されています。ガラスを斜めに開いた状態では、網戸を通り抜けた直射日光が遮られることなく室内の奥まで差し込みます。
日光がフローリングや家具に直接当たることで、それらが蓄熱体となり、夜間になっても室温が下がらない熱帯夜の原因を作ります。日差しによる熱エネルギーは、壁を透過する熱の数倍に達するため、遮光対策を講じていないルーバー窓は夏場の熱源として機能してしまいます。
窓枠の経年劣化による気密性の低下
設置から10年を過ぎたルーバー窓は、ハンドル可動部の緩みや、ガラスを支えるゴムパッキンの硬化が進行しています。パッキンが弾力性を失うと、ガラス同士の密着度が下がり、新築時よりもさらに隙間風や熱気が入りやすくなります。
また、窓枠自体が家の歪みによってわずかに傾いている場合、ガラスが最後まで閉まりきらず、数mmの隙間が常時開放された状態になるケースも珍しくありません。こうしたハードウェアの劣化が、本来の防熱性能をさらに低下させる要因です。
ルーバー窓が暑いときの効果的な対策【室内編】

室内から行う対策は、費用を抑えつつ即効性を期待できるのがメリットです。特に賃貸物件や高所にある窓など、外側からの作業が困難な場所では室内側の処置が中心となります。
具体的には、以下のような方法により熱の侵入経路を物理的に遮断し、冷房効率を高めることが可能です。
- 遮熱シートや断熱フィルムをガラス面に貼る
- 窓枠全体を覆う遮熱カーテンやロールスクリーンを設置
- プラスチックダンボール(プラダン)で窓を塞ぐ簡易断熱
- 隙間テープを利用して窓の合わせ目からの熱気を遮断
遮熱シートや断熱フィルムをガラス面に貼る
ガラス表面に遮熱フィルムを貼ることで、太陽光に含まれる赤外線を40%から60%程度カットできます。ルーバー窓はガラス1枚のサイズが小さいため、市販のロール状フィルムをカッターで切り分ける作業が必要です。
例えば、横60cm、縦10cmといったサイズに切り揃え、霧吹きを使って水で吸着させます。鏡のように反射するタイプを選べば、日中の目隠し効果も得られます。ただし、網入りガラスの場合は熱割れという現象を引き起こすリスクがあるため、必ず網入りガラス対応の製品を選択してください。
窓枠全体を覆う遮熱カーテンやロールスクリーンを設置
ルーバー窓の形状に関わらず、窓枠を外側からまるごと覆う方法は高い遮熱効果を発揮します。遮光1級のカーテンやロールスクリーンを選べば、窓からの放射熱を室内へ広げない防波堤として機能します。
設置の際は、窓枠より上下左右に5cmから10cmほど大きく覆うことがポイントです。隙間から漏れる光と熱を最小限に抑えることで、体感温度を2度から3度下げる効果が見込めます。
特にロールスクリーンは窓に密着させて設置できるため、狭いトイレや洗面所のルーバー窓にも適しています。
プラスチックダンボール(プラダン)で窓を塞ぐ簡易断熱
安価で加工しやすいプラスチックダンボール、通称プラダンを使用した対策は、DIY初心者におすすめです。中空構造になっているプラダンは、空気の層を形成するため断熱性能に優れています。
窓枠の内寸に合わせてカットし、面ファスナーや養生テープで窓枠に固定するだけで、隙間風と熱気を遮断できます。半透明のタイプを選べば、日光を完全には遮らずに採光を維持できる点も魅力です。
1枚数百円から購入できるため、複数の窓がある場合でもコストを抑えた一括対策が可能です。
隙間テープを利用して窓の合わせ目からの熱気を遮断
ガラス板同士の重なり部分に、薄手の隙間テープを貼ることで気密性を向上させます。厚さ2mm程度のモヘアタイプやゴムタイプのテープを選び、ガラスが閉じる際に干渉しない位置に貼り付けます。
これにより、ルーバー窓最大の弱点である構造上の隙間を埋めることができます。隙間からの熱気侵入を抑えることで、冷房で冷やした空気が屋外へ漏れ出すのを防ぐ効果も生まれます。
100円ショップで入手できる材料でも、丁寧に施工すればエアコンの電気代節約に直結する有効な手段となります。
ルーバー窓が暑いときの効果的な対策【屋外編】

熱は室内に入ってから対処するよりも、窓の外側で遮断する方が圧倒的に効率的です。以下のような屋外での対策は、日射熱を最大80%以上カットできる可能性があります。
- すだれやよしずを設置して窓の外側で日射を遮る
- アウターシェード(屋外用ロールスクリーン)の導入
- 窓の外側に遮熱ネットを取り付けて風通しと両立する
すだれやよしずを設置して窓の外側で日射を遮る
昔ながらのすだれやよしずは、日光を遮りながら風を通す理想的な日よけです。ルーバー窓の外壁側にフックを取り付け、吊り下げるだけで設置が完了します。
窓ガラス自体が温まる前に日光を遮るため、室内への熱伝導を劇的に減少させます。すだれと窓の間に5cm程度の空気層を作るように設置すると、対流によって熱が逃げやすくなり、さらに断熱効果が高まります。
安価でありながら、天然素材の見た目が涼しさを演出し、日本の夏の気候に非常に適した手法といえます。
アウターシェード(屋外用ロールスクリーン)の導入
アウターシェードは、家の外壁に取り付ける屋外専用のロールスクリーンです。使わないときはコンパクトに収納でき、必要な時だけ引き下げて日差しをカットします。特殊なメッシュ生地により、室内からの視界を確保しつつ、屋外からの熱を遮断します。
ルーバー窓を開けて換気しながらでも使用できるため、プライバシーを守りながら涼しい外気を取り入れることが可能です。強風時には巻き取る必要があるため注意が必要ですが、見た目のスタイリッシュさと機能性を両立したい場合に最適な選択肢です。
窓の外側に遮熱ネットを取り付けて風通しと両立する
遮熱効果のある繊維で編まれたネットを、網戸の外側や窓枠に直接固定する方法です。このネットは赤外線を反射・吸収する特殊加工が施されており、通常の網戸よりも室内温度の上昇を抑えます。
ルーバー窓の最大の特徴である換気性能を損なうことなく、熱だけを遮りたい場合に非常に有効です。マジックテープなどで簡単に着脱できるタイプを選べば、シーズンオフの取り外しも容易です。
視線を遮る効果もあるため、人通りのある通路に面したルーバー窓の目隠しとしても重宝します。
ルーバー窓による暑さを根本的に解消するための選択肢

簡易的な対策では満足できない場合、窓そのもののリフォームを検討する必要があります。初期費用はかかりますが、長期的な光熱費の削減と住環境の劇的な改善が期待できます。
具体的には、以下のような選択肢が挙げられます。
- 内窓(二重窓)を設置して断熱・気密性を劇的に高める
- カバー工法で高断熱な縦すべり出し窓へ交換する
- ガラス自体を真空ガラスや複層ガラスへ交換する検討
内窓(二重窓)を設置して断熱・気密性を劇的に高める
既存のルーバー窓の内側に、もう一つ窓を設置する内窓リフォームは、断熱対策として最も効果的です。外側のルーバー窓と内側の新設窓の間に大きな空気層が生まれるため、熱の伝わりを物理的に遮断します。
内窓を閉めれば、ルーバー窓特有の隙間風も完全にシャットアウトできるため、冬場の寒さ対策や防音対策としても絶大な威力を発揮します。施工時間は1窓あたり1時間程度と短く、壁を壊す必要もありません。
生活環境が劇的に静かで涼しくなる、コストパフォーマンスの高い投資といえます。
カバー工法で高断熱な縦すべり出し窓へ交換する
現在の窓枠を残したまま、その上に新しい窓枠を被せて別の種類の窓に変えるのがカバー工法です。ルーバー窓を廃止し、気密性の高い縦すべり出し窓やFIX窓に交換することで、暑さの原因を根本から取り除きます。
最新の樹脂サッシと複層ガラスを組み合わせれば、窓辺の温度上昇を最小限に抑えられます。ルーバー窓のハンドル操作が重くなっている場合や、故障している場合の買い替えとしても推奨されます。
1日で工事が完了し、外観も一新されるため、住宅の価値向上にも寄与します。
ガラス自体を真空ガラスや複層ガラスへ交換する検討
ルーバー窓のガラス板を、より高性能なものに差し替える方法です。厚さは維持しつつ断熱性能を高めた真空ガラスなどを使用すれば、サッシを交換せずに断熱性を向上させることができます。
しかし、ルーバー窓はガラス1枚ずつが独立しているため、全てのガラスを交換すると費用がかさむ傾向にあります。また、ガラスの重量が増すことで開閉ハンドルへの負荷が大きくなるリスクも考慮しなければなりません。
業者に依頼する際は、既存の金具が重さに耐えられるかを事前に確認し、慎重に判断する必要があります。
ルーバー窓の暑さ対策を行う際の注意点

暑さ対策を急ぐあまり、窓本来の機能や安全性を見落としてしまうと、思わぬトラブルに発展します。特に換気やメンテナンス、法的な制約については事前に確認しておくべき項目です。
窓を完全に塞ぐことによる換気性能の低下
プラダンや断熱ボードでルーバー窓を密閉する場合、最大のメリットである換気が行えなくなります。浴室やトイレ、キッチンなどの水回りに設置されていることが多いルーバー窓は、湿気を逃がす重要な役割を担っています。
長時間密閉したままにすると、室内側に結露が発生し、カビやダニの温床となる危険性があります。対策を講じる際も、ハンドル操作ができる程度の余白を残すか、定期的に断熱材を取り外して空気の入れ替えを行うといった運用上の工夫が欠かせません。
掃除やメンテナンスのしやすさを考慮した対策選び
ルーバー窓はガラス板が重なっているため、ホコリや汚れが溜まりやすい場所です。室内側に固定式の遮熱パネルを設置してしまうと、ガラスの清掃が困難になります。
メンテナンスを怠ると、可動部のサビや劣化に気づくのが遅れ、窓の寿命を縮めることにもなりかねません。対策グッズを選ぶ際は、簡単に取り外せるものや、開閉操作を妨げないものを選ぶことが長期的な視点では重要です。
特に油汚れが付きやすいキッチン周りでは、清掃性を最優先に考えた対策を推奨します。
賃貸物件で対策を行う際の原状回復への配慮
賃貸アパートやマンションで対策を施す場合は、退去時に元の状態に戻せることが大前提です。窓枠にネジ穴を開けるアウターシェードや、強力な接着剤の使用は避けなければなりません。
粘着剤の跡が残りにくい弱粘着の隙間テープや、はめ込み式のプラダン、突っ張り棒を利用したカーテン設置などが適しています。フィルムを貼る際も「水だけで貼れるタイプ」を選び、経年変化で剥がれなくなるような粗悪品は避けましょう。
管理会社とのトラブルを防ぐため、大掛かりな対策の前には相談しておくのが賢明です。
網戸と干渉しない対策グッズの寸法確認
ルーバー窓は開閉時にガラスが外側にせり出すため、網戸との距離が非常に近くなっています。屋外に対策を施す際、厚みのある部材を選んでしまうと、ガラスを開けた時にぶつかって破損する恐れがあります。
また、室内側でもハンドルの回転可動域に干渉しないかチェックが必要です。購入前に「窓を全開にした時のガラスの突き出し量」と「ハンドルの回転半径」を正確に測定してください。5mmの誤差が原因で窓が閉まらなくなるといった失敗を避けるため、事前の寸法確認は入念に行うべきです。
ルーバー窓が暑いときの対策は「遮熱」と「気密性」の強化が鍵

ルーバー窓の暑さ対策は、外からの熱を遮る「遮熱」と、隙間を埋める「気密性」の両輪で進めるのが最も効率的です。
| 対策の種類 | 期待できる効果 | 施工の難易度 | おすすめの場所 |
|---|---|---|---|
| 遮熱フィルム | 日射熱を反射・吸収 | 中(カットが必要) | リビング・寝室 |
| プラダン設置 | 隙間風と熱を遮断 | 低(置くだけ) | 北側の小窓・洗面所 |
| すだれ・よしず | 屋外で日差しをカット | 低(吊るすだけ) | 1階の窓・庭側 |
| 内窓リフォーム | 断熱と防音、防犯 | 高(業者依頼) | 騒音が気になる部屋 |
まずは手軽な隙間テープやすだれから始め、状況に応じてリフォームを検討してみてください。













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