SNSでふと目にした、部屋の中に海の水面のような影を落とす「ウォーターシャドーカーテン(Water Shadow Curtain)」。「これ欲しい!」「自分の部屋も海底にしたい!」と思って検索したものの、どこで売っているのかわからず戸惑っている方も多いのではないでしょうか。
結論として、ウォーターシャドーカーテンは現時点で販売されていません。本記事では、開発状況はどうなっているのか紹介します。美しいカーテンが開発されるに至った背景や、現在公開されている情報を整理してお伝えします。
ウォーターシャドーカーテンはどこで売ってる?販売状況の結論
SNSで話題となったウォーターシャドーカーテンですが、結論からお伝えすると現在は一般販売されておらず、手に入れることはできません。インテリアショップの店頭はもちろん、Amazonや楽天市場などの大手ECサイトでも取り扱いがない状態です。
このカーテンは特定のメーカーが量産している既製品ではなく、クリエイティブなアイデアから生まれたプロジェクト作品という性質が強いため、通常の買い物と同じ感覚で探しても見つからないのが現状です。
ウォーターシャドーカーテンはまだ入手できませんが、こんな涼しげな雰囲気を演出できるカーテンもあります。
現在は「未発売」のため購入不可(開発段階)
ウォーターシャドーカーテンは2021年夏、SNSでコンセプトが発表されると瞬く間にバズり、25万件を超える「いいね」を獲得、大きな注目を集めました。その反響を受けて「実用化に向けた開発」がスタートしたものの、現時点では一般販売される製品として完成には至っていません。
いわば、「商品化を目指しているプロトタイプ(試作品)」の段階であり、市場には流通していないのが現状です。
公式SNSの更新状況と現在のステータス
開発チームは当初、進捗状況をInstagramやTwitterで報告するとしていました。しかし、実際のところ公式SNSの更新は数年前(2021年〜2022年頃)からストップしている状態が見受けられます。
公式サイトや各プラットフォームでも、新しい販売時期や予約の案内は一切行われていません。
「開発中」のまま、事実上のプロジェクト休止状態、あるいは水面下での調整が難航している可能性が高く、直近での購入は難しい状況と言えます。
そもそも「ウォーターシャドーカーテン」とは?
買えないとなると余計に気になってしまうのが人間の心理です。なぜこれほど多くの人を魅了したのか、その仕組みと背景を見ていきましょう。
ウォーターシャドーカーテンとは、レースカーテンの編み目を通る光を計算し、床や壁に水面のような揺らめく影を映し出すプロダクトです。一般的なカーテンが「外からの視線を遮る」あるいは「光を和らげる」という機能に特化しているのに対し、このアイテムは「光と影によって空間の質を変える」という情緒的な価値に重きを置いています。
部屋の中にいながら、まるで澄んだ水の底に沈んでいるような没入感を味わえる点が、多くのユーザーを惹きつけました。
部屋を「海底」に変える仕組みと魅力
ウォーターシャドーカーテンの最大の特徴は、レースカーテンを通した光が、床や壁に「水面(みなも)」のような揺らめく影を落とすことです。
- コースティクス(集光模様):水の底にできる光の網目模様を再現するために、特殊な編み目の構造を設計
- 自然の揺らぎ:風でカーテンが揺れることで影も動き、部屋にいながらにして「海の中にいるような没入感」や自然の移ろいを感じられり設計
このアイデアは、コロナ禍で外出自粛が続く中、「家の中でも自然の美しさを楽しんでストレスを解消したい」という思いから考案されたとのことです。
開発チーム「tokeru」と誕生秘話
このカーテンを作ったのは、カーテンメーカーではなく、広告代理店に新卒入社した同期4人によるチーム「tokeru(トケル)」です。
もともとは、「TOKYO MIDTOWN AWARD」というデザインコンペのために、「これからのウェルビーイング(幸福)」をテーマとして考案されたアイデアでした。コンペでは受賞を逃しましたが、Twitterに投稿したところ25万件以上の「いいね」がつく大反響となり、その「初期衝動」を原動力に開発プロジェクトが動き出しました。
なぜ商品化・販売に至っていないのか?
大きな需要を見込めるプロジェクトでありながら、なぜ4年経っても発売されないのでしょうか。そこには、単なるデザインの美しさだけでは解決できない、モノづくりの厳しいハードルがあると予測できます。
技術的な課題とこだわりの壁
単に「模様をプリントする」だけであれば簡単ですが、ウォーターシャドーカーテンは「光の屈折を計算して影を作る」という非常に高度な技術を要します。
開発インタビューによると、以下の両立が大きな課題だったようです。
- 美しい光の模様(コースティクス)が出ること
- 風でなびくような「布としての柔らかさ」があること
これらを実現するために、3DCGシミュレーションを行ったり、様々な素材で実験を繰り返したりしていたようですが、製品として量産できるレベルに落とし込むのは技術的な障壁があったのかもしれません。
個人・チーム活動の限界
開発メンバーは、プランナー、デザイナー、エンジニアなどで構成されていますが、全員が本業を持つ会社員とのこと。あくまで「社外活動(部活動のようなもの)」としてスタートしたプロジェクトであり、メーカー主導の事業ではありません。
「作りたい」という熱意でスタートしたものの、製造ラインの確保、資金調達、品質管理といったビジネスとしてのハードルを、本業の傍らでクリアしていくには多くの課題があったと予測されます。
実際に製品を販売するためには、以下のようなビジネスプロセスをクリアする必要がありますが、これらを個人レベルの活動で完結させるには膨大なリソースが必要です。
- 提携工場の確保:特殊な仕様を形にできる国内工場の選定と交渉。
- 品質保証のテスト:遮光性、難燃性、色落ち検査などのJIS規格への適合。
- 在庫・物流管理:注文受付から配送、返品対応までのオペレーション構築。
特にインテリア製品は、万が一の不具合が生活に影響を与えるため、慎重な品質管理が求められます。
ウォーターシャドーカーテンは幻のアイテムなのか
結論として、2026年の現時点で、ウォーターシャドーカーテンを購入する方法はありません。SNSで見たあの幻想的な光景を自分の部屋で再現したいと願う方は多くいるものの、今はまだ技術の進化やプロジェクトの再始動を待つ時期だと言えるでしょう。
- 販売状況:2025年現在、公式サイトや一般市場での販売は一切ありません。
- 今後の展望:公式アナウンスがない限り、近日中の発売の可能性は極めて低いです。
- 代替案の検討:どうしても部屋を海底のようにしたい場合は、水面模様を投影するライトや、類似したテクスチャのレースカーテンを探すのが現実的です。
素晴らしいアイデアが製品として世に出るまでには、多くの困難が伴います。実現すれば、多くの人がウォーターシャドーカーテンによる「癒やしの空間」を体験したくなるでしょう。
いつかこのカーテンが、私たちの日常を彩るプロダクトとして、正式にリリースされる日を待ちましょう。


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